2008年11月11日

『戸村飯店青春100連発』 瀬尾まいこ

めっちゃ笑える。ほんでめっちゃ泣ける。
戸村飯店の兄弟の一年間。
東京で、大阪で。
別に兄弟、仲がええわけでもないし、ほとんど会うことも話すこともない。
兄はさらりと暮らし、弟はガッツリ生きてる。
けどどちらもめっさ魅力的。
ほんで、してないようでいてふたりともしっかり成長してる。
あぁもう自分は忘れたけどコレも青春なんかなぁ。
100連発っていうタイトルにはたまげたけども、あれもこれもいろいろ入った中華定食、
たっぷりと堪能させてもらいました。

戸村飯店青春100連発
瀬尾まいこ
戸村飯店青春100連発 瀬尾まいこ

 


兄も弟もそれぞれでええ味やわ…続きを読む
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2008年10月29日

『告白』 湊かなえ

怖い。
この本を読み終えて、いや読んでる途中から抱いていた思いだ。
なにが怖いか?
それは子どもを育てるということの途方もない難しさ。
子どもに与える影響。
なにも子どもの性格は親の育て方だけに影響されるとは思っていない。
もちろん子どもの成長過程において家庭環境は大きな要素だとは思う。
だが他にも友だちたったり、先生や学校や、あるいはテレビ番組や本やゲームや、
子どもたちが生活の中でふれるありとあらゆるものが、子どもに影響を与える。
親はそれをすべて把握、あるいは管理することはできない。
すべて管理したいとも、思わない。
こういうふうに育ってほしいな、という思いがないではない。
だが、自分が自分の思うように育ったように、子どもにも意志はあるだろう。
尊重してやりたいとも思う。
じゃあ、その先になにが待ってる?
この本に出てくる子どもたちのようにならないとは決して言い切れないじゃないか。
そこが怖いのだ。
正解がないからこそ怖いのだ。

この本、数人の“告白”のみによって構成された特殊な形態の本は、
その一人称の表現であるが故に、その人の考えがダイレクトに伝わってくる。
それが客観的にみておかしなことであろうと、語り手当人にとってはそれがすべて。
人の告白がこんなに怖いものだとは思ってもみなかった。



告白
湊 かなえ
4575236284 告白 湊かなえ




幼児の死亡事件に隠された驚愕の真実…続きを読む
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2008年10月24日

『立ち上がる人たち』松井計

人生には誰しも波がある。
仕事もプライベートも、いい時期もあれば悪い時期もある。
人はいい時期というのは意外と気がつきにくいものだ。
だんだんと状態がよくなっていき気がつくと、あのときがいい時期だったんだな、と思う。
逆に悪いときはずんずん落ち込んでいき、はまりこんでいく。
いつになったらこの状態から抜け出せるんだろう、
まだまだ悪くなるんじゃないか?そう感じながら日々を過ごしてしまう。
ある意味、今の経済状態と似てるかも。
けど、いい時期がずっと続かないように、悪い時期もいつかは終わる。
それはその人の気持ちや行動しだいなのだ、とこの本を読んで感じる。


この本は、人生の歯車がちょっと狂って悪い状態におちていく、
そしてもうどうしようもないところまで来たところで、あること…それはその人のちょっとした
気持ちと行動の変化なのだが…をきっかけに浮上する、
そんな人たちのその少しだけ浮上するところまでを描いた連作短編集
何か“明日への希望”というものをもらった気がする。



立ち上がる人たち
松井 計 (まつい けい)
立ち上がる人たち 松井計





“自分の底”からのほんの少しだけの浮上…そして希望。続きを読む
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2008年09月10日

『インシテミル』米澤穂信

深夜に何の気なしにテレビをつけたら、何やら知らない若手俳優が出てるドラマをやっていた。
前情報なくみたのでストーリーは読めない。
ただ何となくミステリータッチ、それもアクションじゃなく心理的に圧迫してくる。
この先どうなるんだろう?もう寝る時間なのにみるのをやめられない。。
心理戦の殺人ゲーム…。

そんな印象を強く持った本。
こりゃ途中でやめられないわ。

インシテミル
米澤 穂信
4163246908 インシテミル 米澤穂信



もうハラハラの心理戦…続きを読む
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2008年07月18日

『ジーン・ワルツ』海堂 尊

テーマとしては、不妊治療に及び腰な行政の糾弾だったり、代理母の是非なのかもしれない。
が、ボクの心にもっとも残ったのは、生命の神秘。
受精して、おなかの中で育ち、出産という苦難を経てこの世に生まれ出る、
そして成長して人格を形成し、大人になること。
それが、どれだけ奇跡的なできごとなのか、ということ。
今、当たり前のように二人の子どもたちの顔を毎日見ている。
それって、実は無数の星の中からたった二つの星を見つけるに等しいことなのだ。
奇跡がボクたち家族を結びつけてくれた。


生まれ出る奇跡…続きを読む
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2008年06月28日

『阪急電車』 有川 浩

大阪で長く暮らしていると、近畿圏のたいていの電車には乗った気がする。
JR、私鉄、地下鉄いろいろ。
大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、三重、和歌山を走るさまざまな路線。
それぞれの路線にそれぞれのたくさんの思い出がある。

阪急電車は梅田を起点に、京都、神戸、宝塚と多方面に走ってる路線だ。
支線も入れると、相当な規模の路線。
ボクがいちばん使ったのは三宮に行く神戸線だけど、
この物語では、宝塚から西宮北口をつなぐ今津線が舞台。
片道わずか15分、8駅ほどの短い路線。
けど、その短い間に、人は出会い、別れ、恋を見つける。


阪急電車
有川 浩
阪急電車 有川浩


 


その短い時間に凝縮された人間ドラマ…続きを読む
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2008年06月14日

『こうふく あかの』西加奈子

道はつながっている。
赤いトンネルも、入り口と出口でしっかりとつながっている。
そして西さんがいうようにすべての物語もどこかでつながっているのだ。
それを実感せずにはいられない。


2007年と2039年、そして赤いトンネル…続きを読む
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2008年06月08日

『乳と卵』 川上未映子

1ページ目を開いて思う。
「うわっ改行少なっ!」
1段落あたりの文章量がケータイ小説の何10倍。
しかもひとつの文が長い。息継ぎのタイミングが…(・・;)
「〜であるんやけど、〜であって、〜であるので、〜…」
中学校の作文やったっらあんまりほめられへんのちゃうかな?という感じ。
けど、けどね、妙にテンポはいい。
すいすい〜はいはい〜という感じ。
大阪弁での語り口も、きつすぎず、ゆるすぎず、ええんちゃうかな。
この文章感覚、うん、なんか目新しい。


乳と卵
川上 未映子
乳と卵 川上未映子
 

「女性」は偉大なり…続きを読む
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2008年05月18日

『流星の絆』東野圭吾

」…その言葉の重みを、改めて感じる。
親子の絆、兄弟の絆、夫婦の絆…
いろいろな絆が、ある。
中でも、やはり血縁の絆は本当に強いものなのではないだろうか。
一生背負っていく性(さが)でもある。
その絆は強く、とても強く、人生にも影響を及ぼすことがあるのだ。

この本を読んで、絆とは悪いものじゃない、
逆にとても素敵なものだと思えた。
また一つ好きな言葉が増えた。


流星の絆
東野 圭吾
流星の絆 東野圭吾

3兄妹の絆は強く…続きを読む
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2008年05月10日

『みなさん、さようなら』久保寺健彦

団地…。

…団地。

それは、ボクが幼稚園の途中から、就職して家を出るまで過ごした場所。
ざっと20年ほどだろうか。
今でも記憶の底にしっかりとしみついている。

団地の中だけで、一生暮らしていく。
この本の新聞広告を見たとき、この本は読まなければいけない、と思った。
本を読み終えた今、言いようのない感情に捕らわれてる自分が、ここにいる。

楽しくてやがて寂しき団地生活…続きを読む
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2008年04月27日

『こうふく みどりの』西加奈子

なんか胸の奥がきゅうっとする。
どこの内臓か分からんけど、内臓とちゃうかもしれんけど、
どこかがきゅうっと、する。
それも昔感じたことのある懐かしい感じ。
けどせつない感じ。
そんな本や、これ。


こうふく みどりの
西 加奈子
こうふく みどりの 西加奈子

 

人生っていろいろやな、続きを読む
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2008年04月13日

『忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス』明橋大二

子育ては夫婦の共同作業なのだと改めて思う。

「忙しいパパのための」とあるが、どんなに忙しくても、
子どものことを考えない父親はいないし、子どもと接したい。
けどそれができないで歯がゆい思いをする父親は多いと思う。

父親が子育てをする上でとても大切なこと。
それは、父親が母親のことを大切に思うこと。
それが子育てでとても重要なことであることを、この本では繰り返し繰り返し
述べられている。

この本、「子育てハッピーアドバイス」は、子育ての本である前に
夫婦の関係を良好に保つ「夫婦育て」の本だった。



ノウハウだけでない、大切な本質…続きを読む
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2008年04月01日

『食堂かたつむり』小川糸

料理、食事とは、生命そのものをいただくことなのだ。
動物、野菜、植物、魚介類、果実…
そのどれもに生命が宿っており、その命を絶って、我々は口にする。
尊い命に対して、料理とは真っ向から向き合うとても高貴な行為なのだと思った。

ボクは食事をあまりにも軽んじてたような気がする。
食堂かたつむりは、そんな生命を食べさせてくれる、元気を与えてくれる、
素敵な素敵な、ちっぽけだけど愛すべき食堂なのだった。


倫子の作る愛すべき料理たち…続きを読む
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2008年03月29日

『夢をかなえるゾウ』水野敬也

ボクには好きなものがふたつある。

ひとつは、大阪弁
これは生まれてこのかたしゃべってきた言語。
仕事をするようになって、標準語とのバイリンガルになったけど、
この先死ぬまで、ボクはこのDNAに刻まれてる大阪弁をしゃべり続けるだろう。

もうひとつはガネーシャ
そう、インドの神さまで象の格好をして手が4本ある、あれだ。
チャイハネなんかのエスニックショップに行くと、いつもでかいガネーシャの像が
気になって気になって仕方がない。
そのたび母ちゃんに耳を引っ張られて連れ出されるのだが、
あれが家にドッシリ座っててくれたらなあ、なんて思ってる。

さて、じゃあそのふたつの好きなものをミックスしたらどうなるか。
つまり大阪弁をしゃべるガネーシャ…。
(´ε`;)うーん、想像つかん。

想像つかんが、この本にはそれが登場する。
それも夢をなくして変わりたいと思う平凡な若いサラリーマンを鍛える指導者として。
今までに全くない形の、しかし圧倒的な存在感をもつ伝道師として。


おもろいガネーシャのお題と、実は深ーい言葉…続きを読む
posted by だのん at 15:23 | Comment(3) | TrackBack(2) | 本読んだ






2008年03月13日

『ダイイング・アイ』東野圭吾

プロローグを読み終えて、『ダイイング・アイ』というタイトルの意味を知る。
ダイイング・アイ。
死にいく者の目。

病気などで時の経過を経て死ぬのではなく、ある日突然の事故で死にいく人の目。
その“ダイイング・アイ”に見つめられたとしたら…。
それも自分が轢き殺した人の…。

その目は一生脳裏に焼きついて離れないのだろう。
いつまでも、そういつまでも。
この物語のように…。


その目の奥底に持つ力…続きを読む
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2008年02月21日

\(◎o◎)/!『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎

読み終わって、フゥと一息つく。
まるで壮大なドラマを見終わったような満腹感と達成感。
けど次から次へと頬を伝う涙。。。

伊坂幸太郎バンザイ!
よくぞこんな本を書いてくれた。

あらゆるところに張られまくった伏線。
登場人物や小物すべてが絡まりあって、最後の最後まで突き進んでいく。
去年も伊坂作品をたくさん読んできたが、感想を書くところまでもう一歩いかなかった。
(伊坂作品は感想が書きにくい、ということもあるが…あせあせ(飛び散る汗))

けどこの作品は文句なし。ホンマすごいわ。
すごすぎて、正直、言葉がでてきません。


 
 

ホント息つくヒマなし…続きを読む
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2008年02月09日

『ありがとう、さようなら』瀬尾まいこ

瀬尾まいこさんは、現役の中学校の先生だ。

ということは、一応知識として知っていた。
だが、『幸福な食卓』や以前感想を書いた『温室デイズ』を読んでいるからか、
なんとなく厳しい中学校ライフなのかなぁという思いでいた。

この本は、瀬尾さんの先生っぷり、生徒のこと、行事のこと…、
瀬尾さんの送る中学校ライフがもろに、それこそ生々しく語られたエッセイだ。

ボクの予想をくつがえして、そこには真剣でまっすぐな生徒たちがいて、
そしてそれに応える、ホントに一生懸命な瀬尾さんの姿が、あった。


 
素敵な中学生ライフ…続きを読む
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2008年01月27日

『天国で君に逢えたら』飯島夏樹

去年、著者の飯島夏樹さんをスクリーンで2回見た。

1回目は、映画『Life〜天国で君に逢えたら』のエンドロールで。
2回目は、去年の年末の桑田佳祐のライブの会場スクリーンで。

夏樹さんの日に焼けた笑顔と、ウェディング衣装のままウィンドサーフィンですべる姿。
どちらもバックには、桑田佳祐の『風の詩を聴かせて』が流れていた。
(ライブではもちろん生で!)
そしてボクはそっと涙を流していた(ノ_・。)

この本は、そんな飯島夏樹さんが生前に綴った小説だ。
はっきり言って、文章は稚拙と感じるところもある。
だが、その内容は著者の経歴、病歴ともオーバーラップし、
なにより、そんな中にあっても明るさとひたむきさを感じさせる、
“海辺の香り”のする文章だった。
 

 
人柄の現れたその文章…続きを読む
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2008年01月16日

『夜明けの街で』東野圭吾

昔、『恋を何年休んでいますか』というドラマがあった。
この本を読んでまずこのドラマのタイトルを思い出した。

結婚して、夫婦になり、子どもができて数年が経った。
結婚したことで、それまでの“恋人”から“夫婦”になったわけだ。
結婚というのは大きな大きな安定であり、得るものも多いと思うが、
同時に無くした代償も多いのだと思う。

結婚とは生活だ。
そして少しずつ恋愛感情はすり減っていく。
もちろんすべての夫婦がとは言わない。
だが、3年、5年、10年と年を経ていくうちに、麻痺してしまうこともある。

ボクには経験ないが、この本の主人公の気持ちは分かる気がする。
もう自分には関係ないと思っていた恋愛に落ちてしまう、ということ。


夜明けの街で
東野 圭吾
4048737880

 
 
不倫の果てには…続きを読む
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2008年01月13日

涙の連続!『泣ける2ちゃんねる III』

「事実は小説より奇なり」というけど、「事実は小説よりすばらしい
というのがこの本を読んでいると強く実感される。

ここに収められた、2ちゃんねるに掲載された、数々のエピソードには、
どれも大きな大きな大きなドラマがある。
人と人との、温かいつながり、がある。

ひとつひとつは短いそのエピソードが、たくさんの涙を誘ってたまらない。




たくさんの人間ドラマ…続きを読む
posted by だのん at 11:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本読んだ






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