2007年12月11日

『赤い指』東野圭吾

先に読み終えた母ちゃんに言われた。
「『東京タワー』で泣くあんたやったら、最後で泣くと思うわ」


…その通りになったあせあせ(飛び散る汗)

読んでる最初から、先が読めそうな展開だった。

たった二日間のできごとの話。
登場人物も少ない。

しかし最後の最後でやられた。
さすが東野圭吾、決してあなどれん。


赤い指
東野 圭吾
赤い指 東野圭吾


(※いつものごとくこの先ネタばれあるかも)


自己中でなんでもすぐ親のせいにする中学生が自宅で起こした幼女殺人。
それを必死で隠蔽しようとする親たち。

その捜査にあたった刑事。
そして末期がんを宣告され、死期が近いその父親。


形はまったく違う二つの親子の話。

かたや必死で子どもを守ろうとする親。
かたやまったく接点をもとうとしない親子。



親とはかくもおろかな生き物なのだろうか。

殺人を、しかも幼女を殺めたという中学生の息子を守ろうとする。
できないと思いつつ、隠蔽に走ろうとする。
他の何を犠牲にしても。


確かに、幼女を殺めた少年のいく先は暗いだろう。
どこに行こうが一生そのレッテルは貼られ続けられる。
以前読んだ同じ作者の『手紙』でもそうだった。
手を下した人も、その家族も…。
だが、それは一生かけてでも償わなければならないことなのだ。
中学生が殺人を犯したことに対して、親は責任を感じなければならないだろう。
(この物語の少年のように育ててしまった責任という点で)


かといって、子どもを守るというのは意味が違う
親なら、罪の重さを説き、刑に服させるのが当然だ。
それがどんなに身を切られるようにつらいことだとしても。

もし、100億万が1、うちの子が人を殺めたとして、逃げはしない。


もちろんそんな風にならないように育てるのが親の務めだ。
それが愛することだと思う。
といいつつ、まだ小3と年長だから、こんなことがいえるのかも。

この先、中学生、高校生と進んで、うまく教育していけるか…。

考えるところも大いにある。


物語にはもうひとつの親子が出てくる。

罪を隠蔽する父親と、老いたその母。
老人性痴呆の母親に対して無関心な息子一家。
これは今の日本の家庭の断面の一部をさらけ出している。

これからますます高齢化社会はすすむ。
ボクの父はまだ元気だが、いずれは…。

母を亡くしたとき、ボクは何にもできなかった。
すぐにいける状況にありながら病院にもいかず。
どんなにか、さびしくつらい思いをさせただろう。
悔やんでも悔やみきれない。。
だからその分、父にはいつまでも元気でいてほしい。
笑顔をいつまでも見ていたい。
老いてもまだボクが教わることはあるような気がしている。


物語の話に戻ろう。
読みやすくどんどん先に読み進めていける話だが、伏線はやはり見事だ。
そして最後へのなだれ込むような展開。
追い込んでいく刑事の思考には、圧倒される。

さらに感じる痛々しいくらいの親の気持ち
同じ親として、いろいろ考えずにはおられない話だった。


いつまでたっても親子は親子。
親は子を思い続ける。



そういや最近、遠く離れた父に連絡してないな。
父の誕生日も近い。
電話、してみようかな。
 
posted by だのん at 12:08 | Comment(2) | TrackBack(0) | 本読んだ






この記事へのコメント
私もつい先日読みました。
泣きましたよ〜〜!!!

でも…

あまり良い嫁ではない私としては
素直に泣けない部分も多かった事を
書き添えておきます…。
Posted by じゅんぺい at 2007年12月25日 05:08
★じゅんぺいさん
やっぱりじゅんぺいさんも泣かれましたか。
ちなみに通勤途上じゃないですよね(^^)

ボクは、どうしても隠蔽する父親の視点で読んでしまいましたが、
じゅんぺいさんは嫁の視点も感じられたんですね。
そうか〜なるほどね。
いや、良い嫁じゃないというのはご謙遜でしょう。

うちは結婚前に母が亡くなっていたので、嫁姑問題というのは経験なしです。
いったいどうなってたんだろうなぁとは思いますが、
まあうちの妻なら母を大事にしてくれたと思います。
Posted by だのん at 2007年12月26日 11:03
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