兄貴へ。
兄貴が生まれてきた10年前のこの日を、生まれてきたその瞬間を父ちゃんは
一生忘れることはありません。
間違いなく、本当に間違いなく人生の中で最高にうれしい瞬間でした。
人間って、うれしいと涙がでてくるんだなって初めて実感しました。
兄貴が生まれる前、母ちゃんが北陸に里帰りして兄貴を産む準備をしているとき、
父ちゃんの仕事はとっても忙しい時期でした。
休日出勤をして、徹夜もしょっちゅうの毎日でした。
今からは想像もつかないかもしれへんね。
10年前のあの日も、休日出勤の徹夜明けでひとりのうちに帰り着き、
ゴハンを食べてそろそろ寝ようかな、と思ってたときにその電話は飛び込んできました。
「産まれそう…」
この日がくるとは思っていたけど、やっぱりその言葉はとても父ちゃんをドキドキさせました。
ちょうど眠る前に、父ちゃんの大好きなサザンの『希望の轍』を聴いていたときで、
「この子は希望の子だ」と思ったものです。
その頃には生まれてくる子は男の子だとわかっていたけど、
兄貴はホントに生まれる1ヶ月前までは女の子だと言われていました。
超音波の写真に写る兄貴は、ちんちんをずっと隠していたからね。
父ちゃんの仕事が忙しいこともあって、生まれる前も生まれてからも
ずっと名前を決めることができず、兄貴は生まれてからも名無しで10日ほど過ごしたんやで。
こんなところにも父ちゃんの優柔不断さがでているなぁと反省します。
北陸と東京で離れながら、一生懸命名前を父ちゃんと母ちゃんは考えました。
やっぱり父ちゃんは仕事が忙しく、終電前の1時間で会社のパソコンで、
姓名判断のサイトなどを見ながら、あれでもない、これでもない、と考えました。
そうして、名づけた名前が『○○』です。
○○○○○○な男になってほしい、そう思ってつけた名前です。
兄貴は生まれたときから輝いていたけど、これからももっともっと輝ける男だと
父ちゃんは信じています。
話を兄貴が生まれたときに戻します。
朝の9時過ぎに父ちゃんが東京で産まれそうという連絡を受けたのだけど、
兄貴が生まれてきたのはそれから12時間以上もたったあとでした。
父ちゃんが北陸まで飛行機で行くのを待っていてくれたんかな?
けどついてからも8時間くらい出てこなかったけどね。
母ちゃんもはじめての出産でとても苦しがっていました。
兄貴を産むのにとても一生懸命がんばっていました。
父ちゃんは徹夜明けで眠く、しかも風邪をひいていて、意識も少しもうろうとしてきたっけな。
けど出産する部屋で、母ちゃんの枕元にたって、母ちゃんの汗をふいたり、
一生懸命応援したり、実際父ちゃんにはできることはなかったけど、
ずっと無事に生まれてきてくれることだけ神さまにお祈りしていました。
22時37分、もう2月も終わり3月になろうとしていたその瞬間に兄貴はやっとこさ誕生したのです。
もう3月になるというのに北陸は雪がどっさり積もっていた夜です。
母ちゃんの身体からするっと出てきて、泣き声を聞いた時、父ちゃんは泣いてしまいました。
今でこそしょっちゅう涙を流してる父ちゃんですが、
それが父ちゃんがよく泣くはじまりだったのかもしれません。
とにかくうれしくてうれしくて、こんな幸せなことはない、と心から思いました。
天使に見えた、といっても過言ではありません。
そして母ちゃんと結婚して本当によかったと思った瞬間でもありました。
あれから10年、あっという間の年月でした。
男はでっかく180センチ以上、空手なんかやって強い男になってほしい、
そんな勝手な願いとは裏腹に(笑)、まだおちびさんの兄貴。
兄貴は小さいことにはあまりこだわらないみたいだけど、
きっとこれからの10年で凄く背が伸びると思うよ。
父ちゃんを超えるくらいね。
だからもっとたくさんゴハンを食べて、今までどおり外遊びを思いっきりしてください。
兄貴が生まれてくれたからこそ、今の父ちゃんと母ちゃんがあります。
妹も加わって、60億人の世界でたった4人の家族です。
けど父ちゃんにも母ちゃんにもそれは誰にも変えることができない、最高の4人家族です。
これは兄貴や妹が大きくなって、父ちゃんたちのもとを離れても一生変わることのない事実です。
兄貴や妹をずっと父ちゃんと母ちゃんは見守っていきたいです。
長い手紙になってしまいました。
もっともっと書きたいことはあったのだけど、言葉にできないのがもどかしいです。
これからの兄貴の10年は、きっといろんな困難が待ち受けています。
中学生活、高校受験、いくかどうかわからないけど大学受験や、
人生の進路を決める10年になるはずです。
たくさんたくさん考えてください。
悩むことも多いだろうけど、しっかり自分で決めてください。
父ちゃんも母ちゃんもいつでも応援しています。
これからは兄貴は友だちづきあいや女の子とのつきあいが多くなって、
家族と一緒にいる時間は少なくなっていくでしょう。
けどそれは当然のこと。
人としてやってはいけないことはダメだけど、いろいろな経験をしてください。
そして何かあれば、遠慮なく父ちゃんや母ちゃんに相談してください。
一緒に考えていこう。
本当に10歳の誕生日おめでとう。
そして父ちゃんと母ちゃんの子どもとして生まれてくれてありがとう。
心から愛をこめて。
2009.2.28
父ちゃんより
今朝、5時に起きて、兄貴に書いた手紙です。
本当におめでとう。
2009年02月28日
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この手紙をタイムカプセルにして。。。
庭に埋めてしまおう^^
何年か先に、これを読んだら兄貴も父ちゃん母ちゃんの深い深い愛を感じて泣くでしょうねぇ。。。
いいですねぇ・・・素直な父ちゃんの気持ちが
ドーンと伝わってきましたよぉぉ
末長く、この時の気持ちを持ち続けてくださいなぁ。。。
おめでとうございまする^^
ありがとうねぇ。
こんな私的な手紙を、兄貴だけにあてた手紙を載せることにちょっと躊躇がありました。
けど幸いここは訪れる人も少なくて(笑)、やっぱりホームグラウンドかなと思うので、
載せることにしました。
読んでくれただけでなく、コメントまでくれてありがとう!
しゅ〜ちゃんも「素直な父ちゃんの気持ち」と書いてくれてるけど、
ホントまさにその通り。
なんのつくろいも美化もなく、ただただ素直な気持ちだけを書きました。
兄貴は手紙をしまってくれたようだけど、また時を経て読んでくれればなぁとも思います。